4月の中医学研究会で私が発表した症例です。「口が苦い」という主訴でした。消化器外科で胃カメラの検査を受けるも異常なく、耳鼻咽喉科の診察でも異常なしということで、いずれも治療は受けられませんでした。
初めに処方した麦門冬湯で苦みはやや改善しましたが、しばらくしてまた苦みが気になるようになりました。その後、小柴胡湯を加え、しばらくして麦門冬湯を白虎加人参湯に変えてようやく症状がなくなりました。
結局弁証は肺胃熱、肝鬱火化ということだったと思います。肺胃熱が苦みを引き起こし、白虎加人参湯が効いたのでしょう。小柴胡湯が必要だったのか、課題が残った症例です。