11月の中医学講座の症例検討の中で、木本裕由紀先生から加味逍遙散についてのコメントがありました。加味逍遙散は当帰、柴胡、芍薬、甘草、白朮、茯苓、乾姜、薄荷の8味からなる逍遥散に牡丹皮、山梔子を加えたものです。この方剤は肝血虚、肝熱に対して用いますが、もう一つ瘀血に対しても用います。
加味逍遙散は夕方から夜にかけての時間帯に調子が悪くなる場合は適応です。この時間帯は瘀血の時間帯なので、瘀血によって症状が悪化します。当帰と牡丹皮が駆瘀血作用を担っています。
山梔子、薄荷は肝熱を取ります。加味逍遙散にはこの他に理気、利水、健脾作用などもあります。