奇妙なタイトルのように思えますが、間違いではありません。片頭痛の8.9％は下部顔面に生じます。顔面偏頭痛や下顎片頭痛はそれぞれ三叉神経第Ⅱ枝、第Ⅲ枝に生じる片頭痛です。群発頭痛の2割は歯や顎に生じます。したがって、口腔顔面に生じる頭痛に対しては、片頭痛や群発頭痛を治療する必要があります。
三叉神経節ニューロンからCGRPが産生され、三叉神経血管系に神経原性炎症が惹起されることが片頭痛や群発頭痛の発症に関与しています。2021年にCGRPの働きを抑える片頭痛治療薬が3種類登場しました。抗CGRP抗体のガルカネズマブ、フレマネズマブ、抗CGRP受容体抗体のエレヌマブです。
Kielbasa, William, and Danielle L. Helton. “A new era for migraine: pharmacokinetic and pharmacodynamic insights into monoclonal antibodies with a focus on galcanezumab, an anti-CGRP antibody.” Cephalalgia 39.10 (2019): 1284-1297.
https://journals.sagepub.com/doi/pdf/10.1177/0333102419840780
