歯科治療中に手足がしびれる理由
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麻酔の注射中や歯を削っている最中に息苦しくなり、手や足の先がピリピリとしびれてきた経験はありませんか。それは歯の治療に加え、さらなる恐怖感とストレスをもたらすかもしれません。
では、なぜ手足がしびれるのでしょう。その原因は「過換気症候群」、名前の通り呼吸回数が増えて換気し過ぎることです。過換気症候群は不安や恐怖、極度の緊張で生じる体の正常な反応であり、病気ではありません。
吸うことによって酸素を体内に取り込み、吐いて体内の二酸化炭素を排出することが本来の呼吸の仕組みですが、呼吸回数が増えると体内の二酸化炭素が少なくなります。すると脳の呼吸中枢が「十分に呼吸ができていている」、「これ以上二酸化炭素を排出する必要はない」と認識し、その結果呼吸活動が抑制されます。そのため、「息が苦しい」「呼吸ができない」と感じるようになるのです。
二酸化炭素は血液中で炭酸ガスに変化します。炭酸ガス自体は酸性ですが、過呼吸により血液中の炭酸ガス濃度が低くなると、血液はアルカリ性になります。手や足の先で血液がアルカリ性になるとカルシウムイオン濃度が上昇し、知覚神経の感覚異常や筋収縮が起こります。その結果、手足がしびれてくるのです。
過換気症候群の症状は他にも唇のしびれ、吐き気、腹痛、動悸、胸の痛み、めまい、ふらつき、頭痛、発汗、口の乾きがあります。唇のしびれも知覚神経の感覚異常によるものです。血液がアルカリ性になると内臓の平滑筋が収縮して変調が生じ、吐き気や腹痛を引き起こします。
また、血管平滑筋が収縮して血流が低下すると動悸、胸の痛みを生じさせます。めまい、ふらつき、頭痛は脳の血流が低下により低酸素状態になると起こります。過換気症候群による大きな不安から交感神経の活動が亢進すると、それだけで発汗や口の乾きを招くのです。
過換気症候群の症状は他にも唇のしびれ、吐き気、腹痛、動悸、胸の痛み、めまい、ふらつき、頭痛、発汗、口の乾きがあります。唇のしびれも知覚神経の感覚異常によるものです。血液がアルカリ性になると内臓の平滑筋が収縮して変調が生じ、吐き気や腹痛を引き起こします。
また、血管平滑筋が収縮して血流が低下すると動悸、胸の痛みを生じさせます。めまい、ふらつき、頭痛は脳の血流が低下により低酸素状態になると起こります。過換気症候群による大きな不安から交感神経の活動が亢進すると、それだけで発汗や口の乾きを招くのです。
上述の通り、過換気症候群は不安や恐怖心、極度の緊張によって生じる体の正常な反応であるといえます。そのため、症状が改善されて交感神経の活動が正常化すれば、また元の正常な状態に戻り、もちろん後遺症が残ることもありません。