味覚障害の原因
味覚障害にはいくつかの原因が複合したケースの他、詳しく調べても原因が見当たらない特発性(本態性)、即ち原因不明のケースがあります。
口腔粘膜疾患
カンジタ症、口腔乾燥症、舌炎、舌苔、毛舌などの病変と味覚障害が密接に関連したもの。
心因性
発症や経過中において、心理的因子が明らかに関与しているもの。
亜鉛欠乏性
血清亜鉛値が70㎍/dl未満で、他に明らかな原因がないもの。
全身性
現在、原疾患のコントロールが不良なもの。
*原疾患:肝障害、腎障害、糖尿病、消化器疾患、甲状腺機能障害など
薬剤性
副作用との因果関係が濃厚なもの。
臭覚障害(風味障害)
嗅覚・味覚検査において味覚と臭覚の同時障害、あるいは味覚は正常で臭覚のみに異常が生じた風味障害。
感冒後、インフルエンザ後
感冒、インフルエンザ罹患後に味覚障害を自覚(臭覚障害があれば除外)。
神経障害
顔面神経麻痺、中耳や扁桃の外傷、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、頭部外傷、多発性硬化症など。
医原性
中耳手術、喉頭微細手術や口蓋扁桃手術の後、あるいは放射線治療後に発症したもの。
特発性
他に味覚障害の明らかな誘因が見られないもの。