北海道大学病院口腔内科で治療を受けた味覚障害患者210名の治療内容を紹介します。
味覚の自覚症状別頻度
- 味覚減退・脱出 89例(42%)
- 自発性異常味覚 81例(39%)
- 異味症 21例(10%)
- 解離性 13例(6%)
- 悪味性 3例(1%)
- 味覚過敏 3例(1%)
- 味覚減退・脱出と自発性異常味覚を合わせると、全体の80%以上を占めました。
味覚障害の原因別頻度 n=205(不明5)
- 特発性 55例(27%)
- 口腔疾患 53例(26%)
- 心因性 52例(25%)
- 亜鉛欠乏性 15例(7%)
- 全身性 10例(5%)
- 味覚障害 7例(3%)
- 薬剤性 6例(3%)
- 感冒後 5例(2%)
- 医原性 2例(1%)
- 特発性、口腔疾患、心因性がほぼ等しく、合わせて全体の約80%を占めました。
口腔粘膜疾患の原因別頻度 n=53
- カンジダ症 30例(57%)
- 口腔乾燥症 13例(25%)
- 舌苔・毛舌 6例(11%)
- 鉄欠乏性貧血による舌炎 2例(4%)
- 悪性貧血による舌炎 2例(4%)
- カンジダ症と口腔乾燥症の2つで全体の80%以上を占めました。
自発性異常味覚の原因別頻度 n=79(不明2)
- 心因性 30例(38%)
- 口腔疾患 20例(25%)
- 特発性 19例(24%)
- 亜鉛欠乏症 5例(6%)
- 全身性 3例(4%)
- 味覚障害 1例(1%)
- 薬剤性 1例(1%)
- 心因性、口腔疾患、特発性を合わせると、全体の約90%を占めました。
引用元
北海道大学病院口腔内科における味覚障害患者210例の臨床的検討
(日本口腔科学会誌 2013年)