ひぐち歯科、口腔外科・口腔内科メディカルインフォメーション |

電話:072-646-8445

味覚障害の臨床統計 北海道大学口腔内科

北海道大学病院口腔内科で治療を受けた味覚障害患者210名の治療内容を紹介します。

味覚の自覚症状別頻度

  • 味覚減退・脱出  89例(42%)
  • 自発性異常味覚  81例(39%)
  • 異味症       21例(10%)
  • 解離性      13例(6%)
  • 悪味性       3例(1%)
  • 味覚過敏     3例(1%)
味覚減退・脱出と自発性異常味覚を合わせると、全体の80%以上を占めました。

味覚障害の原因別頻度 n=205(不明5)

  • 特発性       55例(27%)
  • 口腔疾患     53例(26%)
  • 心因性       52例(25%)
  • 亜鉛欠乏性    15例(7%)
  • 全身性      10例(5%)
  • 味覚障害     7例(3%)
  • 薬剤性       6例(3%)
  • 感冒後       5例(2%)
  • 医原性       2例(1%)
特発性、口腔疾患、心因性がほぼ等しく、合わせて全体の約80%を占めました。

口腔粘膜疾患の原因別頻度 n=53

  • カンジダ症     30例(57%)
  • 口腔乾燥症    13例(25%)
  • 舌苔・毛舌      6例(11%)
  • 鉄欠乏性貧血による舌炎  2例(4%)
  • 悪性貧血による舌炎     2例(4%)
カンジダ症と口腔乾燥症の2つで全体の80%以上を占めました。

自発性異常味覚の原因別頻度 n=79(不明2)

  • 心因性       30例(38%)
  • 口腔疾患      20例(25%)
  • 特発性        19例(24%)
  • 亜鉛欠乏症     5例(6%)
  • 全身性        3例(4%)
  • 味覚障害       1例(1%)
  • 薬剤性         1例(1%)
心因性、口腔疾患、特発性を合わせると、全体の約90%を占めました。

引用元

北海道大学病院口腔内科における味覚障害患者210例の臨床的検討  
(日本口腔科学会誌 2013年)

ページの一番上へ