2014/6/3
相談: (57歳 男性)
診療の必要性について教えてください。右の耳たぶの下、顎の骨との中間にしこりがあります。左右を触って比較すると顕著に右が大きいです。しこりの大きさは1cm程度で、石のように硬くはなく脂肪の塊のように思えます。痛みは全くありません。唾液の量は以前から多い方だと思いますが、量の変化は感じません。
生活に支障はありませんが、妻から外見上の若干の腫れを指摘されて気になる程度です。診療すべきでしょうか?どの診療科に行くべきでしょうか?よろしくお願いいたします。
回答:口腔内科 樋口均也
右耳の下部分には耳下腺という唾液腺組織があり、周辺には下顎骨や胸鎖乳頭筋、顎二腹筋、頸動脈などがあります。しこりはこれらのいずれかに生じていると推察しますが、以下に可能性がありそうな病気を幾つか挙げてみます。
耳下腺炎、耳下腺唾石症
食事中や食後に痛むことが多く、しこりのみが生じる場合もあります。
下顎骨腫瘍、下顎骨のう胞
下顎骨の後方部に腫瘍やのう胞が生じる場合もあります。
下顎骨骨膜炎、下顎骨骨髄炎
細菌感染によって下顎骨表面の骨膜が膨らみます。
筋腫
筋肉にできる腫瘍です。
筋炎
筋肉の凝りや炎症によりしこりが生じます。
頸部リンパ節炎
頸部や顔面に炎症があるとリンパ節が腫れます。通常は痛みますが、慢性化すると痛みがなくしこりのみ触れる場合もあります。
側咽頭間隙に生じたガン
頸部にガンが生じた場合はしこりとして触れます。口が開きにくくなることもあります。
2014/6/3
相談: (57歳 男性)
樋口先生。ご回答ありがとうございました。折を見て診療を受けたいと思います。ありがとうございました。