中医学における脾とは、口から肛門までの消化管を指します。脾の実証とは便が硬く、食欲が旺盛で体力があり、六病期では陽明病期に当たることから、消化管に熱がこもった状態であると考えられます。 陽明病に用いられる漢方方剤の大黄剤には瀉下通便作用があり、排便によって消化管の熱を下げる作用を持っています。 一方、脾の虚証に用いるのは人参剤で、体質的に寒証がある陽明病期には呉茱萸湯を用います。