小柴胡湯は元来丈夫な人がかぜを引き込んだ際に使う薬で、引き始めに大量の発汗や下痢の症状が出てすぐに治ってしまう場合もあります。
一方、風邪(ふうじゃ)や寒邪(かんじゃ)が体に留まると1週間程度で内蔵に侵入し、微熱や食欲不振が続く状態となります。このような少陽病期に用いるのが柴胡剤であり、小柴胡湯はその代表格といえます。
小柴胡湯は次のような症状に有効です。
- かぜをこじらせて微熱や倦怠感が続いている。
- 食欲がなく、吐き気、口のネバツキ、苦みがあり、舌に白い苔が生えている。
- 脇腹がつかえて気持ち悪い(胸脇苦満)。
- 側頭部の頭痛や肩こり。
- 月経時に引いたかぜ。