心の働き
心は神明を主る
「神」にはさまざまな意味合いがありますが、一言で表すと正常な脳の働きを指します。神明に問題があると動悸や不眠、多夢、健忘、心煩(五心煩熱)、意識障害、精神障害が生じます。神の物質的基礎は血(心血)であり、心血と腎精には相互質生の関係があります。その心と腎に不調和が生じると心腎不交が起こり、治療薬として清心連子飲が用いられます。
心は血脈を主る
心の陽気が脈管内での血液の運行を推動します。心気過亢では心火となって出血が生じ、心気不足では胸痛や胸内苦悶などが生じます。