腎と膀胱は表裏の関係にあり、表は膀胱で裏は腎です。腎は先天の精を司るものの、それを後天的に強くすることはできません。一方、食物によって取り込まれる後天の精は脾胃から取り込まれ、一部は腎で蓄えられます。膀胱は腎の力を後天的に強くすることができるため、腎の持つ生命力や若さ、生殖機能、骨(歯)の機能は膀胱の助けにより高くなります。
経絡弁証において膀胱は太陽膀胱系となり、傷寒論の六病位の最初の時期に当たります。1月は太陽寒水という一年で最も寒い時期ですが、陽気が上がり徐々に暖かくなる時期でもあります。人間は陽気で生きているため、冷えは身体にとって毒です。また、冷えは陰の性質を持つ水に由来しますが、その水を取ることにより膀胱は陽気を上げることができるのです。