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噛み合わせをどのようにしていいかわからない

2015/7/12

相談: (58歳 女性)

約2年前より、小さな歯科治療を契機に、口腔内の違和感が続いています。症状は、噛み合わせをどのようにしていいかわからない、特定の歯のあたりに舌や頬の内側が吸い付けられる感じなどで、舌や内頬に白い噛みあとか潰瘍のようなものができています。

話していたり何かに夢中になっている時は感じないので恐らく精神的な要因が大きいと思っていますが、どうにも良くならず苦しくて仕方ありません。アフタゾロンを舌に塗ると症状が和らぎますが、持続時間は短いし、長期間塗り続けるのもどうかと思っています。

説明の難しい症状なのですが、どのようにしたら良いか、よろしくご教授頂けたら幸いです。

回答:口腔内科 樋口均也

口の中にはっきりとした異常が見当たらないにもかかわらず、違和感が続く病気を「口腔異常感症」「咬合異常感症」「口腔セネストパチー」などと称します。その場合は噛み合わせの治療などを行っても効果がありません。脳の情報ネットワークの異常が疑われ、治療は抗うつ薬などの薬物療法が効果的です。

アフタゾロンには副腎皮質ホルモンが入っているため、長期的に使用すると粘膜の萎縮などの副作用が生じる恐れがあります。また、歯ぎしりや食いしばりがあると粘膜に白い噛みあとや潰瘍ができます。これらの問題への対応が必要でしょう。

2015/7/12

追伸 相談: (58歳 女性)

早速のお返事、ありがとうございました。最初、主人が大病にかかったころ症状が出てきたので、ご回答を拝見してやはりそうかという気持ちです。主人は昨年末亡くなりましたが私の症状は続いています。

歯科の先生は5軒回って、歯やかみ合わせの異常はない、または中年以降の女性に見られることがあり、いじればいっじるほど症状が悪くなる、などのご意見も伺い、今通っている歯科の先生が付き合って下さっているので、多少審美的な治療をして頂いてお付き合い願っていますが、まだ症状は改善しません。

歯科の先生は抗鬱剤などの処方は難しいのでしょうね。やはり、私の行くべきは、メンタルクリニックなのでしょうね。主人の闘病中、不眠などでメンタルクリニックを受診し、口腔内の症状もお伝えしましたが、なかなか難しいということでした。一応、しばらく抗鬱剤を試しましたが、効果なく苦しい日々を送っています。痛みより辛い症状もあると身をもって知りました。暑さに向かい、どうぞご自愛ください。

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