親知らずを抜いたらとても大変だった、という話をよく聞きますね。生えている場所によって、たとえば下顎で横を向いて生えているケースなどは確かに大変だといえます。半分埋まっている歯を抜くには、歯をいくつかに分割しなければならなかったり、歯槽骨を切除したりと手順が多くなり、時間がかかるうえ麻酔も多く必要になります。また、お口の中の一番奥にあるため、大きく開口していただく必要もあります。このようなことから、大変な場合もあるといえるのです。
また、親知らずが困るのは体調の悪いときに痛みが出やすいため、本人にとって一番不都合なときに症状が起こりがちな点です。たとえば、仕事が山場にさしかかっていて手が放せない場合や結婚式の直前、あるいは妊娠初期のつわりのため栄養を摂りにくいときや産後の授乳期で睡眠不足のとき、などです。
従って、抜歯か保存かはメリット・デメリットと時期をよく考えて、主治医と相談のうえで決めましょう。