陰が不足する陰虚になると、体に熱がこもる「虚熱」が生じます。虚熱は体内の基礎物質である気、血、津液、精のそれぞれに影響を与え、幾つもの症状を引き起こします。
気に対する影響
気の運行を活発にし、動悸(心)、荒い呼吸(肺)、易怒性(肝)、腹が減りやすい(胃)となります。
血に対する影響
血液の巡りを活発にし、血熱妄行で出血するため、喀血(肺)、目の充血〈肝〉、吐血(胃)、下血(腸)、血尿(膀胱)が生じます。
津液に対する影響
臓腑が傷津され、空咳(肺)、目の乾燥、異物感〈肝〉、口渇(胃)、便秘(腸)、尿量減少(膀胱)が生じます。
精に対する影響
精を消耗し、皮毛の焦枯(肺)、筋肉の痩せ〈脾〉、筋の緊張低下〈肝〉、骨痿、精液減少(腎)が生じます。