薄荷(はっか)
シソ科ハッカ(西洋のペパーミント)の葉を乾燥させて生薬にしたものです。写真は茨木市忍頂寺の道路沿いで見かけたハッカの花です。
薄荷は利気剤の一種で、蘇葉や陳皮など他の利気剤と同様に強い香りを持つことが特徴です。その作用により風邪を遠ざけ、熱を散じて解毒させる効果があり、風邪の熱や頭痛、口内炎、腹部膨満感、皮膚の掻痒感に対して効果的です。
薄荷のメントールに触れると寒冷受容体が刺激され、ひんやりとした感覚をおぼえますが、薄荷自体に身体を冷やす作用はありません。風邪のとき薄荷が熱を散じる働きがあるのは、強い抗炎症作用を持つためです。
薄荷は加味逍遙散、荊芥連翹湯、柴胡清肝湯、滋陰至宝湯、川芎茶調散、清上防風湯、防風通聖散に用いられます。