白朮(びゃくじゅつ)
キク科のオケラやオオバナオケラの根茎を乾燥させて生薬にしたものです。写真は大阪大学薬用植物園で栽培されていたオケラです。
蒼朮が湿を取る強力な作用を持つのに対し、白朮には脾胃を助ける強い作用があります。そのため脾虚による下痢や食欲不振、上腹部膨満感、浮腫、尿量減少、疲労倦怠感などに用いられます。
白朮と蒼朮については日本漢方では混同されがちで、注意が必要です。白朮を使うべき方剤は半夏白朮天麻湯、苓姜朮甘湯、四君子湯、六君子湯、啓脾湯、補中益気湯、十全大補湯、五苓散、茵蔯五苓散、柴苓湯、防已黄耆湯、二朮湯、当帰芍薬散、加味逍遥散、帰脾湯、加味帰脾湯、滋陰至宝湯、真武湯、人参湯、人参養栄湯、桂枝人参湯、苓桂朮甘湯、防風通聖散、大防風湯、抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、女神散、茯苓飲、滋陰降火湯です。