風邪は春に体を犯す病邪で、外風と内風がある
外風は外部から体に侵入するかぜ症候群のウイルスやインフルエンザウイルスを指します。内風は体の中が乾燥すると生じるもので、脳卒中(中風)が代表例です。
風は陽の邪気で上部を犯しやすい
かぜを引くと肩こりや頭痛、鼻水、咳、のどの痛みなど首から上に症状が現れます。風邪は陽の邪気なので上昇しやすいことから症状が体の上部に集中するのです。
風は衛気を犯す
衛気は身体の表面を覆っている気の流れで、外邪から体を守っています。風邪はこの衛気を弱めるため、邪気が侵入しやすくなります。皮膚の痒みも風邪と関連があります。
風邪による病は変化しやすい
かぜの症状は変化しやすく、体の節々が痛みますがその場所は一定しません。風邪により生じる慢性関節リウマチは、痛む場所があちこち変わるという特徴があります。
風は百病の長
風邪は他の邪気を運ぶ媒介となります。冬は風邪と寒邪が混じって「風寒の邪」となり、春は熱邪と混じって「風熱の邪」となります。
自然界以外の風邪
クーラーも風寒の邪気となり、夏風邪の原因となります。クーラーに当たり続けると顔面神経麻痺(ベル麻痺)が生じることがあるのも同様です。