蓮肉、薏苡仁、縮沙仁、桔梗、扁豆、茯苓、人参、甘草、白朮、山薬の十味から成り、脾気陰両虚に対する代表的な方剤です。連肉、人参、山薬には補気作用があり、蓮肉、薏苡仁、扁豆、山薬には滋陰作用があるため、気陰両虚を補うことができます。
お腹の調子が悪く、頻繁に冷えて下痢をし、手足も冷たい症例です。仕事が忙しくて朝食、昼食のいずれも満足に摂れない反面、仕事後の夕食は満腹になるまで食べてしまう、いわゆる暴飲暴食が原因となっています。
このような飲食の不摂生が続くと脾を傷め、運化作用が失調して下痢が生じます。まずは食習慣の改善が必要です。仕事のため食事が不規則になる場合には、参苓白朮散を継続服用してお腹の調子を整えていきます。