2017/04/15
相談: (50歳 男性)
1年ほど前から右首から右顎にかけて凝り固まってると言うか、つっぱり感で悩んでます。だんだんとしゃべりずらくなり、口の中もドライマウスぎみです。耳鼻咽喉科で脳のMRIと顔と首のレントゲンも異常なし、神経内科で血液検査異常なし、確かに右首と右顎は筋肉が張ってると言われましたがどこも紹介無しで診察終了。
昨年3月にイーグル症候群の手術もしましたが段々とひどくなるばかりで、何とか少しでも楽になりたくて投稿しました。何か考えられる病名又は治療法はございますでしょうか?よろしくお願い致します。
回答:口腔内科 樋口均也
首から顎にかけてのつっぱり感は、この部分の筋肉やリンパ節、唾液腺、骨に感染や腫瘍があれば生じますが、耳鼻咽喉科の診察で問題がないことを確認されたようですね。原因として、運動不足や姿勢の問題、栄養不良、加齢による変化なども考えられます。
「しゃべりづらい」という症状も加齢による筋力低下かもしれません。脳梗塞や脳出血も考えられますが、MRIでそのような病変は見当たらなかったのでしょう。
他にも重症筋無力症、ギランバレー症候群、パーキンソン病、多発性硬化症、脊髄小脳変性症などの病気でも話しづらくはなりますが、神経内科も受診されているようなので可能性はなさそうです。
ドライマウスの原因にシェーグレン症候群があり、唾液腺や涙腺がリンパ球の標的となって破壊される自己免疫疾患です。全身の腺組織がリンパ球の攻撃対象となりますが、腺組織以外にも症状が現れることがあります。筋組織が標的となった場合には筋力低下、筋痛、筋脱力感が生じるのです。
お悩みの症状はシェーグレン症候群によるものかもしれません。従って、一度ドライマウスとシェーグレン症候群の検査を受けられることをお勧めします。