湿病学の理論によると、衛気は衛分である肺と皮膚から入りますが、温病もまた肺と皮膚から侵入し、気分、営分、血分へと進んでいきます。病邪が衛分に留まっている温病の初期、即ち衛病には桂枝湯によって発汗を促し、病邪を体外に押しやる方法が効果的です。
桂枝湯を用いるケースは、汁が出ているが熱も出ていて尿量が少ない場合の他、麻黄湯で発汁したが邪気が残っている場合にも用います。冬は寒くて肌が硬くなるため邪気が入りにくくなりますが、厚着をし過ぎたり、室温を上げ過ぎると肌が弱くなり、温病にかかりやすくなってしまいます。