西洋医学で腹部を触診する際は膝を立ててリラックスさせた状態で行いますが、漢方の腹診は膝を伸ばした状態で行います。腹診はまず下腹部から始まって心下部に上がり、臍回り、季肋部へと進みます。
小腹不仁
下腹部に力がなく、押すとそのままへこんでしまう状態で、臍下不仁ともいいます。
少腹急結
左右いずれかの下腹部に圧痛がみられる状態で、血瘀を表します。
心下痞硬
みぞおち(心下部)を押したときに抵抗、圧痛がある状態で、水滞や気滞を表します。
臍上悸
へその上で拍動を感じる状態で、気の異常を表します。
臍下悸
へその下で拍動を感じる状態で、水滞を表します。
臍傍悸
へその横で拍動を感じる状態で、虚や気滞を表します。
胸脇苦満
季肋部が膨満して圧迫すると苦しい状態で。柴胡剤の適応とされます。