ひぐち歯科、口腔外科・口腔内科メディカルインフォメーション |

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 時間の構造化

  1. 引きこもり
  2. 儀式
  3. 暇つぶし
  4. 活動
  5. ゲーム示
  6. 親密さ

交流分析の創始者エリック・バーンによると、人が集まったグループには共通の時間を過ごすパターンが6通りあります。「引きこもり」「儀式」「暇つぶし」「活動」「ゲーム」「親密さ」です。ストロークの強度はこの順番に強くなっていき、同時に心理的な危険の度合いも増していきます。初産の妊婦が歯科医院に集まり、口腔衛生のグループ学習をする場面を想定して以下に紹介します。

引きこもり

初対面同士の妊婦は初めのうちは自分の世界に引きこもり、それぞれが好きなことをして過ごします。

儀式

グループ学習の司会者が「グループ学習の準備のため、しばらくお待ちください。その間に皆さんで自己紹介をしておいてください」と言います。参加者は指示通り順番に自己紹介をしていきます。このような時間の過ごし方を「儀式」といい、司会者は「親」の立場で進行させ、参加者は「従順な子ども」の立場をとります。

暇つぶし

自己紹介は終わりましたが、グループ学習の開始まではまだ時間がかかりそうな状況の中で緊張が解けた参加者は雑談を始めます。このような時間の過ごし方を「暇つぶし」といい、「親」か「子ども」の自我状態の中で行われます。暇つぶしは儀式ほどはっきりした形式がない馴染みの方法で進みますが、行動は何も起こしません。

活動

ようやくグループ学習が始まります。参加者がそれぞれの役割を割り振られてロールプレイを行います。活動は「成人」の自我状態で行われます。

ゲーム示

ロールプレイは真面目に和やかに進んでいきます。ある時ひとりの参加者が進行役に対して異議を唱え、そのようなやり方は正しくないと主張してロールプレイは中断してしまいます。短いやり取りの後、異議を唱えた参加者は自分の行いに気付いたように「ごめんなさい」といって黙り込み、場にはわだかまった空気が流れました。このようなやり取りを「ゲーム」といいます。ゲームには社交レベルの表面的なやり取りの陰で心理的なやり取りが潜む裏面交流があり、ある時点で突然やり取りが切り替わって不快なラケット感情を残したまま終わります。

親密さ

異議を唱えて黙り込んでしまった参加者に別の参加者が近づきます。「あのやり方は確かにまずかったけれど、あなたの言い方もよくなかったわ」と背中をさすります。そう言われた方も気を取り直してうなずき、他の参加者を見回して反省の態度を示します。このとき参加者全体に「親密さ」が生まれます。親密さは社交レベルと心理レベルが一致していて秘密のメッセージがない状態で、関係者の「成人」によってつくられる率直な「子ども」と「子ども」の関係です。

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