2020年6月25日
相談: (46歳 女性)
はじめまして。舌痛症でネットを検索していたところ、こちらを拝見し通院も含め相談させて頂きたくメール致しました。
私は約5年前に、右下の親知らずを抜歯後、2週間程して舌がピリピリ痛みはじめ、それからは、剣山や尖った物で舌を刺激されるような激痛に毎日悩まされています。
親知らずは、顎の骨に引っかかるように生えて、八割は埋まって横に生えていました。当初、抜歯した事により神経を損傷したのでは、と歯科医院に相談しましたが、もし損傷していれば、唇や痺れがあると言われ、メチコバールを2週間処方されましたが治らず、ブロック注射もしましたが治りませんでした。
トリプタノールは、喉の渇きがひどく断念、サインバルタは、音が半音低く聞こえるようになり飲めず、デグレトール、リボトリール、リリカ など服用しましたが全く改善しませんでした。
痛みが出て1年後に、漢方薬で自費で煎じ薬を飲んだ所、1ヶ月で消失、約一年近くは舌の痛みから解放されてましたが、また再発し、同じ漢方薬を服用しましたが今度は効かず、処方を変えたりしましたが効果がありませんでした。
大阪の歯科大学では舌痛症と言われ、リリカ と同じ薬で名前が違う薬を出されましたが、舌神経の損傷ではないと言われ、医師への私の不信感から増量も試せず、今はデパスとラフチジン を飲んでます。
不思議と筋肉が緩む薬を飲むとマシになります。でも、10が痛みのマックスだと8になる程度です。これまで、ペインクリニック、鍼灸、漢方、いろいろためしました。痛さで、毎日の生活に支障があります。
薬は副作用があったので、怖いですが、リリカ は最低量しか飲んでません。トリプタノールが有効なら、我慢して飲むべきで、痛みから解放されるなら、半年や一年我慢したいと考えてます。
ただ気になるのは、神経の損傷はなかったのか、それが原因なら一生このままなのか、薬を飲んでも改善がみられないのか、などいろいろ考えます。
回答:口腔内科 樋口均也
親知らずの抜歯後から痛みはじめたことから、舌神経の損傷による痛みとも考えられます。親知らずを抜歯した右側だけに痛みがあり、麻痺を伴う場合はその疑いが強いといえるでしょう。
しかしながら、漢方の煎じ薬で一度は痛みが消失し、その後再発した経過から、舌の痛みは親知らずの抜歯とは関係ないと推察します。
やはり明白な原因が特定できない舌痛症が疑われます。舌痛症の治療は主にトリプタノールやリリカを用いた薬物治療となります。