MENU
当クリニックはドライマウス認定医療機関です。
DRY MOUTH
唾液の重要性を知っていますか?
口臭のない清潔でさわやかなお口をゲットするには、サラサラ唾液をキープするのが一番の近道です。実は、唾液はからだの中で想像以上に重要な役割を担っています。まず第一に、消化液として咀嚼(食べ物を噛むこと)や嚥下(飲み込むこと)をスムースにし、消化作用の一端を担っています。また、口腔内の健康を維持するという役割があり、実際に唾液の分泌量が低下するとさまざまな病気が引き起こされるのです。従って、唾液の大切さを十分に認識したうえで、いつもサラサラ唾液をキープできるように努めましょう。そのためには規則正しい食生活を心がけ、梅干やレモン、酢の物といった酸っぱい物を食べて唾液が出やすくなるようにするのも一案です。他にも、さまざまな対応法がありますので紹介します。ぜひご自身に合った方法を取り入れてみてください。
ほとんどお金のかからないサラサラ唾液法
だし昆布法
私たちの目にゴミが入ったとき涙が出るのと同じように、口の中に異物が入ると自然に唾液が湧き出す生理的な反射が起こります。だし昆布法では、昆布の硬くて四角い角が異物の役割を果たすことでサラサラ唾液の分泌を促します。
まず、乾物のだし昆布を1センチX2センチのサイズにカットします。形は角のある長方形にしましょう。そしてこのだし昆布の一片を決して噛まずに、口の中にそのまま入れておきます。30分ぐらいしたら昆布は溶けていきますが、お茶や水を時々口に含むと効果が持続します。昆布による異物反応が続く限り新鮮な唾液が湧き出て、口臭の原因となるガスの発生を抑制します。
お茶の葉法
お茶の葉法は、昆布と同様に口の異物反応を利用して唾液の分泌を促すもので、お茶の成分のカテキンが口臭を抑える効果もあります。茶葉は茎の部分が少なく、葉の大きなものを用意します。そして指で少量をつまんで口に含み、噛まないで自然に溶けるのを待ちます。口臭が特に気になるときは、口の中の茶葉を噛むことでニオイをすぐ撃退することもできます。ただし、だし昆布とは違って常食すると便秘になる場合があるため、非常時の使用がお勧めです。
スマイル法
とても緊張しているときやストレスを感じているときには、誰でも口の中が乾燥しやすくなるものです。そんな場合は、意識的に口元をリラックスさせるようにしましょう。スマイル法はまず唇を「イー」と大きく広げてスマイルの口を作り、次に口角をゆるめて口元をリラックスさせます。その状態のまま、他人が見てもわからない程度に舌を動かし続けると、唾液腺が刺激されてサラサラ唾液が出てきます。唾液が出にくいときは、水を含んでからスマイル法を行います。鏡を用意して、自分の表情をチェックしながら試してみましょう。
コロコロガム法
だし昆布やお茶の葉と同様、ガムを異物として認識させることで唾液の分泌を促す方法です。唾液を出す効果のあるキシリトール入りのガムを口に含み、よく噛んでから小さく丸めて舌の上に置き、それをコロコロと転がし続けます。口の中で転がすだけなので他人に気付かれることもなく、会話時には頬にはさんでおけばOKです。この方法なら、たとえ緊張していても口の中はリラックス状態になり、長時間にわたって唾液を出し続けることで口臭を予防できます。また、口呼吸を防止する効果もあります。
水分補給法
唾液の確保には水分の補給が必要不可欠ですが、水分なら何でもOKというわけではありません。たとえばウーロン茶や緑茶などのお茶には、唾液の分泌を抑制する作用を持つポリフェノールが含まれているためNGです。また、ジュースや牛乳は口中のpHを下げニオイの原因になりやすいため、水がベストといえます。水分補給のコツは、食事やのどが渇いたとき以外に、時間を決めてまとめて飲むことです。摂取量の目安は一日1.2Lですが、特に朝の歯みがき後に200〜300ccの水を飲むと、唾液の分泌がスムースになるためお勧めです。摂取のタイミングは1.朝の歯みがきの後 2.朝食と昼食の間(午前10時ごろ) 3.昼食と夕食の間(午後4時ごろ) 4.夕食と就寝時の間(午後10時ごろ)、量はコップ1杯が目安です。
太極拳法
精神的に不安定なときは、口腔の機能が低下して乾燥しやすくなります。そんな場合には、からだの機能を整える東洋的トレーニング「八段錦」をアレンジした方法がお勧めです。まず少量の水を口に含んで舌の先を上下左右に36回動かし、唾液を溜めます。次に唾液を口の中ですすいで、3回に分けて飲みます。そして最後に、水をひと口飲みます。この方法は、好きな香りや音楽を楽しみながら行うとより効果的です。
ツボマッサージ法
唾液の分泌を促すツボの代表を「湧泉(ゆうせん)」といい、足の裏のちょうど真ん中あたり、足の指を曲げるとへこむところです。もうひとつは、耳たぶの裏のくぼみの部分にある「翳風(えいふう)」です。ツボのマッサージにはリラックス効果がありますが、決して無理をせず、体調のいいときに気持ちのいい程度に行いましょう。