2023年6月4日
相談： (66歳 女性)
去年8月に、歯磨き中、手がすべり、歯ブラシが歯に当たり、歯がぐらつきました。それから、歯茎もいまだにズキズキと、割と広範囲に感じます。近くの歯医者さんに相談していましたが、くっつくのを待つしかないという事で、処置してもらえず、今にいたっています。凄く不安を感じています。宜しくお願いします。
回答：口腔内科 樋口均也
歯ブラシが当たり歯がぐらついたということから、当初は歯の亜脱臼が疑われたと推察します。亜脱臼とは外力によって歯が抜けてしまう歯の脱臼の軽症で、抜けそうになってぐらついた状態のことです。近隣の歯科でもそのように考え、元の状態に戻るまでしばらく待つ必要があると判断されたのではないでしょうか。
亜脱臼であれば1～2週間安静を保つことで治るはずですが、既に10か月も経っていることから他の問題が残っていると考えられ、疑わしいのは歯根の破折です。もともと歯周病が進行していて、ぐらついていた可能性もあります。いずれにせよ、隣歯と連結するなど具体的な対策が必要です。治癒は期待できず、抜歯しか方法はないかもしれません。
