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顎関節症
噛みしめることによって顎関節内部の関節包や滑膜、靭帯、関節周囲の筋肉に痛みを引き起こします。また、下顎頭と関節円板のずれを引き起こし、関節雑音や開口障害が生じます。
舌や頬粘膜の歯痕
舌の側面や前面に付くギザギザした歯型を「歯痕」といい、当院の患者様によく見られる症状です。歯痕は、噛みしめと同時に舌を歯に押し付ける状態が続くことから、舌に歯の跡形が付いたものです。また、頬粘膜にも同様に白く細い筋状の歯痕がつき、舌や頬粘膜に痛みや違和感が生じる場合があります。
ドライマウス
食いしばると唾液の分泌量が減るため、ドライマウスになりやすいものですが、それは局所的な刺激の低下とストレスの2つの理由によるものです。食いしばりを続けていると顎や舌の動きが鈍くなり、刺激が減るために唾液が出にくくなります。また、ストレスがかかると唾液の出を悪くする交感神経が活発化することにより、口の中が乾燥しやすくなります。
舌痛症
歯痕ができるほどの刺激が舌に加わり続けると、やがて舌が痛みはじめます。また、食いしばりによってドライマウスが生じると舌が傷つきやすく、傷が治りにくくなるため、舌痛症を引き起こす場合があります。
口内炎
食いしばり・歯ぎしりを続けていると舌や頬粘膜、口唇粘膜に傷がついてしまうことから、口内炎になりやすいと考えられます。そこにドライマウスが加わるとさらに粘膜が傷つきやすくなり、傷ついた粘膜が治りにくくなるため、口内炎ができやすい口腔環境になってしまいます。
口臭
ドライマウスは、口臭の原因物質となる嫌気性細菌群の増殖を引き起こします。また、噛みしめることで口の中が狭くなって酸素不足に陥ることから、嫌気性細菌群の増殖が活発化し、結果として口臭が発生することになります。
味覚障害
味覚障害の最大の原因は舌の味蕾周囲に起こる亜鉛欠乏ですが、嫌気性菌の出す揮発性硫黄化合物やドライマウス、舌への機械的刺激など、食いしばりと歯ぎしりが関与する場合もあります。
骨隆起
下顎両側の内側(舌側)部分に見られる硬い膨らみを下顎隆起といいますが、これは骨が盛り上がっているだけなので、通常治療の必要はありません。しかし、食いしばりや歯ぎしりが続くと、歯にかかる力を受け止めて歯を支えようと顎が発達するため、下顎隆起が徐々に大きくなります。このような膨らみは上顎の真ん中部分(口蓋隆起)や上下の歯の外側(頬側)にも見られ、「骨隆起」と総称されています。
えらが張る
食いしばり・歯ぎしりは、下顎外側にある閉口時に使う筋肉(咬筋)を発達させますが、そのとき同時に張り出すのが下顎骨です。そのため、えらが張って将棋の駒のような五角形の顔になります。
噛みしめ呑気症候群
食いしばると唾液と空気を飲み込んでしまうため、胃に空気が溜まる場合があり、げっぷや腹部膨満感といった噛みしめ呑気症候群の諸症状が生じます。
筋・筋膜痛
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食いしばりが続くと口を開け閉めする筋肉の血行が悪くなり、凝りや痛みが生じます。たとえば、顎関節症では筋・筋膜痛が起こり、非歯原性歯痛の主な原因もまた筋・筋膜痛で、首筋の張りや肩こりとも関連しています(姿勢も同様です)。典型的な筋・筋膜痛ではトリガーゾーンという箇所が存在し、こめかみ付近の側頭筋を押すと上顎臼歯が痛んだり、首筋の筋肉を押すと下顎臼歯が痛んだりします。また、症状が著しいときはジャンピングサインといって、飛び上がるような痛みが発生するケースもあります。
緊張型頭痛
頭が締め付けられるように痛む緊張型頭痛は、筋肉の凝りと関係が深く、噛みしめもまた増悪因子のひとつと考えられています。