歯科医療に全力を尽くす人生を1
ところで、大学病院の口腔外科では歯の治療は行うことなく、歯科保存科や補綴科、歯周病科が担当します。そのため、歯と口腔外科両方の治療を必要とする場合は複数の診療科を回らなければならず、通院が困難となるケースも珍しくありません。このような場合には、口腔外科出身の開業医が最適といえます。
また、大学病院の口腔外科は手術が必要な病気を中心に診療を行うため、舌痛症やドライマウス、口腔顔面痛、歯科心身症などの口腔内科領域の疾患への対応がおろそかになりがちで、専門医もほとんどいません。元来、これらの内科的疾阪大病院患は入院や手術の設備を必要としないため、専門家がいる歯科医院で治療を受けることが望ましいのです。
それはさておき、私が歯科医師を志した理由のひとつは歯医者過剰状態の中で自然消滅しました。しかしながら、他の志望動機についての想いは開業医となった今も深まるばかりです。すなわち、歯科医師は他者の悩みに寄り添い、解決の手助けをする素晴らしい仕事であると実感しています。患者様から「お陰様で」「~がなくなりました」「心おきなく食事がとれるようになりました」「ありがとうございました」といっていただくその言葉が私の励みとなり、力となって新たな治療に取組んでいく勇気が湧き起こるのです。
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