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家族がベーチェットです。口内炎がよく出来るので心配です。

2008/02/18

相談: (26歳 女性)

友人の事で相談です。母親・お姉さんがベーチェット病を発症しており毎月病院に通ってます。その影響なのか、口内炎ができやすく、常に口内炎ができている状態です。本当につらそうです。胃腸も弱く、心配なので、お母さんの病院で一度診てもらうようにお願いしてますが本人がなかなか行ってくれません。

お母さんの病気と何か関係あるでしょうか?口内炎の予防法、出来たときの対処法を教えて頂けませんか?少しでも彼の役に立てるならと思い、ネットで調べて食事も栄養を考えてますがなかなか良くなる兆しがみえません。どうぞよろしくお願いします。

回答:口腔内科 樋口均也

こんにちは。ベーチェット病の主な症状は、口腔粘膜のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つです。初発症状として口内炎などの口腔粘膜の症状がほとんどの患者さんに出現します。家族がベーチェット病にかかっているということですが、ご本人はベーチェット病ではないと診断されているのでしょうか。まだでしたら一度診察を受けるようにされた方がよいでしょうし、ベーチェット病であるならばその治療が必要です。

ベーチェット病ではなく単なる口内炎でしたら、なるべく口内炎にならない口腔内環境を整えることです。以下に予防法を列挙します。

・乱暴な歯磨きは粘膜を傷つけ口内炎のきっかけとなります。丁寧な小刻みな歯ブラシの動きを心がけましょう。

・ドライマウスになると粘膜の損傷からの回復が遅れ口内炎を発症しやすくなります。水を意識して飲みましょう。

・よく噛む食事を心がけましょう。

・歯ぎしりや食いしばりは粘膜を傷つけ口内炎の原因となります。食いしばらないように心がけましょう。

・就寝時に歯ぎしり防止装置(ナイトガード)を装用すると歯ぎしりによる粘膜の損傷を防止できます。

・歯石、虫歯による穴、かぶせ物が尖っている場合、義歯の金具が変形している場合は粘膜が傷つきます。治療を受けましょう。

・歯周病菌による細菌性の刺激も口内炎の原因となります。正しく歯磨きをして歯肉を引き締めましょう。

・歯磨き粉に配合されている合成界面活性剤は粘膜を傷害し口内炎の原因となります。合成界面活性剤フリーの歯磨き粉を使用しましょう。

・ドライマウスの場合や薬の服用時にカビが繁殖し(口腔カンジダ症)口内炎の原因となることがあります。カビの繁殖の有無を調べてもらい、必要ならカビ薬(抗真菌剤)を出してもらいましょう。

・舌を磨くと舌の粘膜が傷つき口内炎の原因となります。舌は磨かないでください。

口内炎になってしまった場合は次のような対処法があります。

・粘膜の修復作用があるアズレン系のうがい薬

・ステロイドホルモンの軟膏、貼り薬、スプレー

・漢方薬

・レーザー照射

・針治療

・ヘルペス性口内炎の場合は抗ヘルペスウイルス薬

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