2011/8/6
相談: (40代 女性)
カナダに在住45才の女性です。カナダで4月にインプラント手術右下5番を受けました。その際の麻酔で、舌先に激痛が走りました。(ぴりぴりと先端に突き抜けるような激痛です)その後、違和感がいまだに残っています。ひりひり感と(舌がやけどをしたときに似ています)時々、ぴりっとしたものがあります。
また、インプラントした後の一月後、下前歯左右1番の根元にズキッとした痛みがあり、矯正をしたときのように歯が動くようなお互いに押し合っているな痛みがでてしまいました。こちらは舌で触ると痛みが始まってしまうため、触らないようにしますと一時期はおさまります。が、忘れたころにまた舌で触ると、歯の先に痛みが走ります。
この舌の痛みと前歯の痛みは、どうしておこってしまったのでしょうか。またこの先治るのでしょうか。前歯にむし歯がないことはレントゲンで確認。近所の歯医者では歯ぎしりが原因かもと、ナイトガードを作って使っています。
回答:口腔内科 樋口均也
麻酔注射の際、舌先に激痛が走ったということですね。おそらく舌神経が傷つき、麻痺が生じた状態でしょう。日にちがたてば徐々に回復しますが、長引いたり麻痺が残ったりする場合には星状神経筋ブロックやビタミン剤、はり治療などを行うと回復を早めることができます。従って、これらの治療について麻酔科等で相談されることをお勧めします。
一方、下顎前歯の痛みが生じた原因についてはよくわかりません。多くの場合で歯ぎしりや食いしばりが関係しているものですが、ナイトガードで効果が見られないのでしょうか。
また、インプラントの手術と関係があるとすれば、インプラントの先端が下顎骨内の下歯槽神経を損傷している場合です。ただしその場合は下唇や歯肉にも麻痺が起こる一方、左側には麻痺が生じないため、両側の下顎中切歯に症状がある場合は関連性は低いと考えられます。