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「クリニックの移転を終えて」

専門性の追求

イワサキフェスタへの参加がきっかけで、にわかにクリニックのスペース不足の問題が浮上してきましたが、それ以前から悩みの種ではありました。大学卒業後は口腔外科で口腔癌や顎関節症、口腔粘膜疾患の診療に従事してきたこともあり、開業後は口腔外科の疾患を抱える多くの患者様が来院されました。当然のことながら、一開業医の施設では大学病院のような口腔がんや顎骨骨折の手術を行うことは困難ですが、舌痛症やドライマウス、口腔鉦面痛、口腔異常感症、口臭症、味覚障害といった口腔内科の治療であれば大学病院レベルの治療が可能です。

2014年当時だってもちろん、これらの病気の診療に力を尽くしていたのですが、歯科医院として通常の歯の治療も行う必要があります。つまり、どちらの治療にも対応するためには、勤務医の先生に歯の治療を受け持ってもらう分業体制を確立する必要がありました。そのためには歯科用チェアの数が足りませんが、スペースの問題からこれ以上増やすことは不可能なのでやむなく断念していたのです。それがイワサキフェスタに行って背中を押され、移転してでもチェアの台数を増やそうという発想が芽生えたというわけです。

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