森野旧薬園（宇陀市）を見学する前に山を登ろうと思い、宇陀市の山を探しました。宇陀市と吉野町を隔てる竜門山地の主峰が日本三百名山である竜門岳（904m）であることを知り、ここを登りました。
登山道の登り口から山頂まで吉野杉の植林体が続き、スギ林に邪魔されて山頂からは何も見えませんでした。登山道の途中で景色が見えるところもありません。このような眺望のない登山は初めての体験でした。登山というよりも吉野杉の森林浴をしたという感じです。このような山が日本三百名山に入っていることが不思議ですが、森林浴の山として選ばれているのでしょうか。
竜門岳山頂の嶽神社
この辺りは登山道ではなく、半遭難状態
森林浴としては最高の場所でした。山口の登山口から続く渓谷沿いの山道は下草がなくてひんやりとしてとても歩きやすく、炎天下の日でしたがこの森の中は別世界でした。谷筋をどんどん進んでいくと谷が細く険しくなり、「このまま最後は急斜面を直登するのかな」と考えていると、うっかりして道を見失っていました。右岸和岸壁となっているので、左岸の植林体の急斜面をよじ登ることにしました。「岸壁が出てきたら左手にトラバースすることにしよう。左手には本来通るはずだった登山道があるだろう」と考えていました。岸壁には出くわさず、左手に支尾根が出てきたのでそちらに乗り換えると、予想通り登山道でした。
