短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNHA)には、結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNCT)と頭部自律神経症状を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNA)があります。結膜充血と流涙のいずれか1つの症状がある場合と両方の症状がある場合で再分類されるわけですが、一緒とみなしても差し支えありません。
脳の画像検査ではSUNNHAは視床下部に機能異常がみられ、三叉神経痛は小脳橋角部の三叉神経根に神経血管圧迫所見がみられます。また、SUNNHAでは結膜充血や流涙などの頭部自律神経症状がみられますが、三叉神経痛にはみられません。
しかし、頭部自律神経症状がある三叉神経痛や三叉神経根に神経血管圧迫所見がみられるSUNNHAの症例も存在します。また、SUNNHAの痛みは1~600秒間持続します。突然痛みが生じた後、しばらくすれば痛みがなくなってしまう点は三叉神経痛の痛みと似ています。
どうやらSUNHAと三叉神経痛は一つの病気であり、視床下部メカニズム(中枢性)が強いとSUNHAの、神経血管圧迫メカニズム(末梢性)が強いと三叉神経痛の症状となって表れるようです。また、三叉神経痛がSUNHAへ移行していくという経時的な変化もあるようです。