「クリニックの移転を終えて」
分業体制
移転の直接の理由は歯科用CTと歯科用顕微鏡の導入であると述べましたが、実はもっと重要な問題がありました。
2005年にひぐち歯科クリニックを開業して以来、私の専門である口腔内科や口腔外科の治療を求めて来院される患者様が年々増加するにつれ、舌痛症やドライマウス、顎関節症などの治療に時間を要する状態になっていました。虫歯や歯周病と口腔内科や口腔外科の治療を並行して行うのは困難です。そこで虫歯や歯周病の治療は他の歯科医師に任せ、私自身は口腔内科と口腔外科の治療に専念するという診療スタイルを始めました。
移転前、5室の診療室のうち2室程度は歯科衛生士がメンテナンスに通われる患者様のために使用していました。しかし、残る3室で複数の歯科医師が分業するには決定的に診療室の数が足りません。診療室を増やしたい。理想的な分業体制を実現するにはどうしても増室が欠かせなかったのです。