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「クリニックの移転を終えて」
高温体質で不快感?
移転前のある日の昼休み、スタッフルームにて。「院長の体温が伝わってきて暑苦しい!」と歯科衛生士の川畑さんがとうとう悲鳴を上げました。ヤセ型でも掌や足の裏が年中温かい私は、室内で靴下もスリッパも履かない熱症体質です。だからといって、単に横にいるだけで体温が伝わるものでしょうか。
当時は午前中の診療を終えると、受付奥にあるスタッフルームで皆が揃って昼食を摂りました。部屋の中央に置かれた6人用のテーブルに10人が詰めかけるのですから、ひしめき合った状態です。後から来て座るスペースのない村上先生が、流し台を背にして立ったまま弁当を食べていることもありました。
この状況を想像してください。私の隣によく座る川畑さんとは、どうしても肘や肩が当たってしまうのです。冷暖房のないスタッフルームで、夏場に差しかかろうという日に出た発言でした。元来暑がりの川畑さんは、私が発する体熱を敏感に感じとったのでしょう。しかし、移転後大幅に広くなったスタッフルールで、あの種の苦情を耳にすることはありません。かつての騒動も今ではひぐち歯科の貴重な記憶遺産?となりました。