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削らない、抜かない治療法

歯周病予防3DS

歯周病とは、歯周病菌が引き起こす感染症をいいます。従って、歯周病の治療で最も重要なことは、歯周病菌の住処であるプラーク(デンタルプラーク、デンタルバイオフィルム、歯垢ともいいます)を、とにかく歯の表面から取り除くことです。では、プラークを取り除く一番の方法とは何でしょう。答えはいうまでもなく「歯磨き」、それも歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシを適材適所に用いた「正しいブラッシング」です。現在数多くの人びとを苦しめる歯周病ですが、その改善と予防の最善策こそ、誰もが日常的に行っている歯磨きであるというわけです。ところが残念なことに、いくら上手で丁寧な歯磨きを日々続けたとしても、全ての歯垢を取り除くことは困難で、どうしても一部は残存してしまいます。

ペリセラジェル(左)
ペリセラリンス(右)

上述のように、歯磨きでは全ての歯垢を取り除くことはできません。しかし、そのまま放置しておくと口腔内は歯周病菌のなすがままになってしまい、近い将来必ず重大な結果を引き起こしてしまいます。そこで、別のアプローチが必要となります。歯磨きによって歯の表面をこすり、プラークを取り除く方法を機械的プラークコントロールといいますが、実はもう一つ別の方法、すなわち「化学的なプラークコントロール」が存在するのです。それは、メトロニダゾールという抗生物質の内服やアムホテリシンBという抗真菌剤でのうがい、またミノサイクリンという抗生物質の歯周ポケット内への注入などを指します。しかし困ったことに、これらの薬物は試験管内における実験では歯周病菌を殺菌する強力な効果を示すものの、実際に用いると期待通りの効果が上がらないのです。理由は、限られた期間と回数で行う治療であるために効果が持続しにくいからです。つまり、長期間使用すると副作用や薬剤耐性などの問題が発生するため、薬物の使用が制限されてしまうのです。

それではプラークを安全かつ効果的に、すなわち長期的・化学的に取り除く方法はないのでしょうか。そんな切実な期待に応える製品が「ペリセラ」です。ペリセラは、カリフォルニアブレスクリニックスのドクターカッツによって開発され、2010年にわが国で認可されました。歯ブラシやフロスにつけて手軽に使用できるだけでなく、「3DS」といって専用トレーに塗布して短時間装着することにより、ご自宅で歯周病菌を除菌することができます。ペリセラはその高い効能のみならず、安全かつ長期的に治療を進められるという観点からも、まさに現代の理想的な歯周病対策であるといえるでしょう。

治療費 33,000円