ムラサキ?ピンク?さあどう出る?
培養器の中の検体の色がどう変わるのか、固唾を飲んで見守ります。10分経過した時点で一度ふたを開けて見てみると、検体チューブは紫色がかっており、とてもよい感じでした。このまま紫色を保ったら成功です。
規定時間の20分がとても長く感じられます。ピンク色なら大失敗。せっかく取材チームが来ているのですから、手ぶらで帰ってもらうわけにはいきません。焦燥感が募る中、残り時間を待ちます。
ようやく培養終了。結果はピンクです。その時の脱力感は、たぶんテレビクルーも同様だったでしょう。
しかし、チューブをよく見てみると底の方は紫で、その上はピンクと紫のツートンカラーになっていました。医院スタッフの塚本さんがチューブの内部を撹拌すると、見事に紫色を帯び、望み通りの結果が得られたのです。これでチーズの虫歯抑制効果をテレビ画像で見てもらえます。実験後、私が紫色のチューブを手に取って視聴者に解説し、撮影終了となりました。