β-ガラクトシダーゼ
乳糖（ラクトース）は口腔レンサ球菌や大腸菌が産生するβ-ガラクトシダーゼによってブドウ糖（グルコース）とガラクトースに分解されます。その後、解糖系が働いてエネルギーが産生されたりします。
嫌気性菌が産生する揮発性硫黄化合物は代表的な口臭の原因物質です。一方で好気性菌である口腔レンサ球菌も口臭の発生に関与していることがわかっていて、β-ガラクトシダーゼ活性は口臭の強さと正の相関があります。
肺炎球菌もレンサ球菌の一種ですが、この菌が産生するβ-ガラクトシダーゼBgaAの機能はわかっていません。β-ガラクトシダーゼBgaAは通常のβ-ガラクトシダーゼよりもかなり大きい酵素です。β-ガラクトシダーゼBgaA遺伝子欠損株を作成してその機能を調べた結果、肺炎感染後に生じる敗血症の病因因子として働くことがわかりました。
