『ザ・ロード』

読書・趣味・家庭 2023年10月10日

ある日突然すべての時計が止まり、閃光が走り、その後に衝撃を感じた。このような現象の後に空は雲に覆われ、太陽が見えなくなり、気温が下がり、動植物が死滅した、その後の世界が描かれています。

米国の文豪、コーマック・マッカーシーがSFを描いたのかと思いましたが、この災害の科学的説明は一切なく、SFではありませんでした。主人公は「彼」と「息子」の親子二人で、冬が迫る中で南は南へと進んでいきます。小説のジャンルとしてはロード・ノベルやデストピア小説に分類できます。

地名は一切出てきませんが、親子が辿ったのは米国東部の内陸部で、ジョージア州からフロリダ州へと抜ける際にアパラチア山脈西端の峠を越したのだろうと思います。フロリダ半島の西側の海岸に出て、その後はテキサス方面に進む途中までが、旅の舞台だと思います。