『日の名残り』

読書・趣味・家庭 2021年02月25日

ノーベル賞受賞作を多数読んできましたが、この本もその賞にふさわしい名作でした。主人公は英国貴族に仕える執事のスティーブンスです。物語の語り手はこのスティーブンスですが、執事独特の婉曲表現が続き、本心が素直に語られることはほとんどありません。まるで京都人のようです。語りの奥に隠されている真実が何なのか、それを憶測するのがこの作品の楽しみ方です。

『日の名残り』