『賭博者』

読書・趣味・家庭 2020年10月31日

ロシア文学が外国を舞台とすることはあまりありません。私が読んだ中では『戦争と平和』だけです。『賭博者』もその例外の一つで、ドイツの温泉保養地が舞台です。町の名はルーレッテンブルグという架空の町で、カジノでにぎわっています。
作中の人物に言わせれば、「ルーレットってやつは、もっぱらロシア人的なギャンブルです」だそうです。ロシア人は生産も貯蓄もせずに蕩尽します。フランス人は略奪し、イギリス人は分配し、ドイツ人は蓄財します。国民性とは面白いものです。

『賭博者』