エピジェネティックな変異

学会・研究会 2024年12月07日

未来トークには文系、理系の各学部の学生が聞きに来ています。そのため、iPS細胞の解説は専門的になりすぎないように平易な内容にされていました。これに対して、講演後の質問では踏み込んだ内容のものもありました。

iPS細胞は正常な体細胞に四つの遺伝子(山中因子)を導入して作成します。正常でない病気の患者の細胞からもiPS細胞を作ることができるのかという質問でした。その回答は以下の通りです。

癌細胞といった遺伝子のDNAが変化した細胞ではiPS細胞は作成できないそうです。一方で遺伝子の働きに変化が生じたようなエピジェネティックな変異が加わっただけの細胞では山中因子の導入により初期化が起こり、iPS細胞を作ることができるそうです。