中西部の農業事情2

読書・趣味・家庭 2021年02月20日

ジョン・スタインベックの『怒りのブドウ』はオクラホマからカリフォルニアへの移動と辿り着いたカルフォルニアの農場での労働事情が描かれています。オクラホマで小作農をするジョード一家が新天地を求めたのは、干ばつと砂嵐のためでした。
乾燥地帯のオクラホマで地主が集約的な穀物栽培を進めると、土地がやせてしまします。栽培に適さなくなった土地は放置され、表土が乾燥して砂嵐の原因となります。このような状況が中西部で次々と起こり、入植と撤退、新天地への転進を引き起こしました。結果的には、このことが東部13州で出発した合衆国が西方へ拡大して50州となる歴史的うねりとなりました。
入植者にとっては苦難の歴史ですが、そのあおりを受けた先住民にとってはもっと大きな禍だったでしょう。

中西部の農業事情2