太陽王の使者
15年ほど前に箕面市の図書館で借りて読んだ本です。今も図書館の本棚に並んでいるので、懐かしく思って再度借りてきました。物語はオスマン帝国の支配下にあった1966年のカイロで始まります。この町に住む薬剤師であるフランス人が太陽王ルイ14世の密命を受けてアビシニア(エチオピア)に旅立ちます。アビシニアはオスマン帝国の背後にあるキリスト教国であり、フランスが同盟を結んでオスマントルコを挟み撃ちにしようという狙いです。アビシニア高原の奥地にある皇帝の都は魔境と呼ぶにふさわしい魑魅魍魎の世界でした。