歯周病

ホンゴル砂丘近郊のゲルを訪問したとき、一家の主人から歯の具合を診てほしいと依頼されました。そこで口の中をのぞいて歯を触ってみると、下顎智歯が動揺しています。どうやら歯周病が進行しているようで、痛くて噛めないということです。歯磨きを上手にすれば治まるだろうが、これ以上悪化した場合は抜かなければならなくなると説明しました。そこへ居合わせたアメリカ人観光客も加わり、道具がない草原の生活でいかにして歯を抜くかという話題で盛り上がりました。
話が一段落した後、実はこの主人の姉が歯科医で、とても誇りに思っていると聞きました。彼女はどこか遠くの町で診療しているらしく、主人が歯を治してもらう機会はないようです。「今度来るときは歯の治療道具を持ってきてください」と別れ際に声を掛けられました。
それほど遊牧民の歯の悩みは深刻なのです。

彼女の一家の医療事情を伺いました。

遊牧民の主人の姉が南ゴビ県の県都のダランザドガドで 歯科医をしていることを後に知りました。

 
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