術後の骨折防止
深く埋まった親知らず抜歯する場合は周囲の骨を多量に削る必要がある場合があります。嚢胞が合併しているような場合は術後の骨欠損がさらに大きくなります。術後にけがやスポーツで顎を打つと、骨折してしまうことがあります。骨欠損が大きい場合は食事の際に物を噛む力で骨折することもあります。
術後の骨折を防止するために工夫を凝らしたのがこの発表です。下顎骨智歯部に生じた顎骨嚢胞を摘出する際は頬側(外側)の骨を削除して病変にアプローチします。頬側の骨をブロックとして摘出し、術後に元の位置に戻して吸収性のプレートで固定しました。外側骨片を温存したことで術後の骨の強度を保つことができ、骨空洞は経時的に新生骨で埋まりました。