陰瘡

その他 2020年04月10日

『劉渡舟 験案精選』の本読みは今回も婦人科疾患でした。陰瘡(巴氏腺膿腫)はバルトリン腺の感染性膿瘍のことです。本症例は肝、脾、腎の三陰が虧損し、憂思気結、湿熱蘊毒下注したために生じたものです。そのため、清熱解毒利湿が必要でした。
治療に用いた方剤は四妙勇安湯去当帰、竜胆瀉肝湯で、10日後には完治しました。四妙勇安湯は金銀花、玄参、当帰、甘草から成り、清熱解毒、活血止痛の効果があります。当帰を除いたのは温潤の性質があるために助熱増湿の恐れがあったためです。