インド系文字

その他 2019年07月20日

お寺にある五輪の石塔、額、墓石、卒塔婆、位牌など、梵字をよく見かけます。梵字は正式名称を悉曇文字といい、梵語(サンスクリット語)を書く文字という意味です。梵字はインド系文字の1つですが、起源は2300年ほど前のブラーフミー文字にさかのぼります。これから各地の言語を表記できるように多様な文字が生まれていきました。
デーヴァナーガリー文字
インドのヒンディー語、マラーティー語、ネパールのネパール語などに使われています。省略してナーガリー文字ともいわれます。
ベンガル文字
インドの西ベンガル州やバングラデシュで使われています。
タミル文字
インド南部のタミルナード州で話されるタミル語で使われます。私にとってタミル語は大野晋博士の「日本語=タミル語同系説」でその存在を知った言語です。
シンハラ文字
スリランカのシンハラ語に使われています。
チベット文字
チベット文化圏のチベット語、北インドのラダック語、ブータンのゾンカ語で使われています。
クメール文字
カンボジアのクメール語で使われています。
タイ文字
タイのタイ語で使われています。
ビルマ文字
ミャンマーのビルマ語で使われています。
ジャワ文字
インドネシアのジャワ語で使われています。
ブギス文字
ブギス語はインドネシア・スラウェシ島南部で使われるオーストロネシ顎に属する言語で、ブギス文字で書き表されます。
ランジャナ文字
ネパールのネワール語に使われます。また、サンスクリットを書くのにも用いられます。
タム文字
タイ北部や周辺国でタイ語やバーリ語を表記するのに使われていました。
ハングル
朝鮮半島で朝鮮語に使われます。
他にもグルムキー文字、オリヤー文字、テルグ文字、カンナダ文字、マラヤーラム文字、グランタ文字、バリ文字、ラオ文字などがあります。

インド系文字