産後感受風熱
風熱とは風邪やインフルエンザで熱が出る状態です。産後に風熱に罹った場合にどのように治すかということです。産後は体力が衰えているため、気血を補う必要があります。しかし、風熱の邪に対してはこれを去する(取り除く)必要があります。どちらを優先するかといえば、去する方です。
この症例は産後に風熱に罹り、両手の指先が腫れて強い痛みが生じました。お腹が冷えて下痢も生じました。
実際に用いられたのは大秦艽湯(秦艽、甘草、川芎、当帰、白芍、細辛、羗活、防風、黄芩、石膏、白芷、白朮、生地黄、熟地黄、茯苓、独活)の加減法です。大秦艽湯(だいじんぎょうとう)は風邪が気血虚弱に乗じて侵入し、気血を痺阻して生じた運動神経麻痺に用います。顔面神経麻痺にも用います。