新型コロナウイルス感染症の口腔症状

その他 2020年05月15日

ウイルスがヒトの細胞内に侵入すると、生体はウイルスを排除しようとします。皮膚や粘膜では、ウイルスに感染した細胞が変性して水泡が生じ、その後水泡が破れて剥離し、そのあとにはびらんや潰瘍が生じます。口腔粘膜でこのような反応が生じると、それぞれの時期で水疱性口内炎、剥離性口内炎、びらん性口内炎や潰瘍性口内炎となります。

水疱の段階では大したことありませんが、水疱が破れると多くの場合痛みを伴います。
5月5日にOral Disease誌に掲載された短信です。新型コロナウイルス感染症でもこのような症状がみられるようです。スペインの歯科医師らの報告で、PDFで全文が読めます。

症例1 56歳 男性
口蓋の痛みと口蓋に再発性アフタに似た数個の潰瘍
症例2 58歳 男性
口蓋の痛みと口蓋に片側性に多数の点状潰瘍
症例3 65歳 女性
舌の痛み、剥離性歯肉炎に似た口唇粘膜の数個の水疱