局所麻酔薬中毒

その他 2020年09月23日

歯を削る前に局所麻酔を行います。注射薬は末梢神経のNaチャンネルを遮断し、中枢への痛みの伝達をブロックして、麻酔効果を発揮します。注射の際に血管内に麻酔薬を注入してしまうと脳や心臓のNaチャンネルを遮断し、局所麻酔薬中毒が発生します。
脳(中枢神経)の中毒症状はめまいや耳鳴り、しびれ、多弁、痙攣、意識消失、呼吸停止です。心臓の中毒症状は血圧低下、徐脈、心室性不整脈、心停止です。
少量の麻酔薬が血管に入り、中枢神経症状が現れることがあります。しかし、心臓の症状が現れることはなさそうです。歯科用注射薬は1カートリッジ1.8mlに36㎎のリドカインが含まれています。中毒を起こすには14本以上のカートリッジを使用する必要がありますが、こんなに多数のカートリッジを使用することはありえないからです。

局所麻酔薬中毒